【ドル円】グランビルの法則を意識して買ってみる ただしFOMC後はうまくゆかず
川畑 琢也
この記事の著者
DZHフィナンシャルリサーチ 為替情報部 アナリスト

2002年に商品先物会社に入社し外国為替証拠金取引(FX)部門に配属されたのを皮切りに、複数のFX会社・部門でディーリングや相場分析を始めとして様々な業務を担当。FX会社系総研ではシニアテクニカルアナリストとして従事、雑誌の連載やメディアへの出演などを行う。2023年にDZHフィナンシャルリサーチ入社。

為替の仕組み

イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。

さて、今回はドル円です。

米連邦公開市場委員会(FOMC)前後であがいた記録です。

世の中、思い通りにいかないことは多々あります。相場も同じです。

皆様の参考になれば幸いです。



早速ですが、9日早朝にこう書きました。

ドル円は上向きの21日線を回復してきたので現在レート155.88円のほか、155.40円でも少量買い。ストップは本日安値の少し下154.80円。

ポンドドル買いポジのストップは1.3295ドルに微調整して様子見。

移動平均線が上向きのところで再びローソク足が上抜いてきたのを見て、上昇再開かと見て買ってみました。

グランビルの法則の買いサインの一つ(価格が上向きの移動平均線を上抜く)をイメージしていただければわかりやすいかと思います。

余談ですが、ポンドドルのストップ1.3295ドルは9日についてしまい、微益ながら利益確定となっています。



少量の買いポジションを持ったまま相場は157円目前まで上昇しましたが、利確候補の157円台半ばには届かず。

ただ、10日のFOMC結果公表が近づいていることもあり、損切りを156.50円、利確候補を157.40円のOCOで様子を見ることにしました。

予想外だったのは、FOMC前にストップの156.50円に到達してしまった点です。利益確定だったとはいえもやもやする結果となりました。

※Trading Viewより



そのFOMCでは市場予想通り金利が引き下げられました。

しかし、金利据え置きに票を投じた人が2人と前回10月と比べ1人増えていることや、公表された金利見通しでは2026年と27年の利下げはそれぞれ1回程度であったことが明らかとなりました。

個人的にはドル円に上昇余地があると見て、11日終盤に156.08円でドル円を買ってみたものの、12日の東京市場で155.70円の損切りがあえなく成立。

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が雇用に慎重姿勢を示した事や、FOMCで短期国債の購入を決定したことが、ドル円の重しとなったもようです。

ドル円は11日のNY時間に一時154円台に下落しています。

さてここから先ですが、執筆時点では21日線の傾きもほぼ横ばいとなっており、売り目線で見たほうが良いかもしれません。



なし


本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※本記事は2025年12月12日に「いまから投資」に掲載された記事を、許可を得て転載しています。


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