スワップ取引は2国間の金利差を反映するとは、どういうこと?
スワップ取引は2国間の金利差を反映するとは、どういうこと?
この記事の著者
実需のみかた

外資系金融機関の外国為替ディーリング部門で大手輸出入企業や大手機関投資家を担当するディーラーとして20年、外国為替市場では35年以上の経験を有する為替のエキスパート

為替予約

こちらでご紹介した輸出企業の6か月先物予約の例をもとにスワップ取引から生ずるドルと円の金利差が、どのように取引レートに反映していくのか説明します。輸出企業は6か月のドルの買って売り、円の売って買いを行うということは、6か月間ドルを借りて円を貸すキャシュフローとなります。

6か月のドル借入金利を仮に3.5%とし、円の貸出金利を0.1%としましょう。百万ドルの輸出企業のドル売り為替予約を行います。為替レートは仮に140円とします。すると、翌々営業日に決済するスポット取引では輸出企業なのでドル売りですが、6か月先に予約を延ばすためにスワップ取引を追加で行います。スワップ取引では翌々営業日はドル買いを行い、6か月先にドル売りを行います。

輸入企業が行うスワップ取引のキャッシュフロー

上表にある様に、ドルの借入利息は$17,500-で円に換算(140円で計算)すると2,450,000円となり、円の貸出利息は70,000円となり、差し引き2,380,000円の借入超となります。

ようこそ、トレーダムコミュニティへ!