【豪ドル円&NZドル円】タコではなくチキン
川畑 琢也
この記事の著者
DZHフィナンシャルリサーチ 為替情報部 アナリスト

2002年に商品先物会社に入社し外国為替証拠金取引(FX)部門に配属されたのを皮切りに、複数のFX会社・部門でディーリングや相場分析を始めとして様々な業務を担当。FX会社系総研ではシニアテクニカルアナリストとして従事、雑誌の連載やメディアへの出演などを行う。2023年にDZHフィナンシャルリサーチ入社。

為替の仕組み

イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。

さて、今回は豪ドル円とNZドル円です。

早速ですが、最近一部でTACO(Trump Always Chickens Out=トランプはいつもびびって退く)という言葉を聞くようになりました。

威勢よく出てきたが、その後しりすぼみになるとの意味のようです。

当の本人に尋ねたら不快になるのも無理ありません。

さて、私個人の話ですが、大統領に匹敵する発信力や影響力は残念ながら持ち合わせていません。

びびっている点を同じとするならば、表現としては「チキン」が近いかもしれません。

皆様の参考になれば幸いです。



早速ですが、6日にこう書きました。

米雇用統計を消化し、時間外のダウ先物や日経先物が上昇しており、リスク回避ムードは和らぎそう。そうなるとオセアニア通貨にとって追い風であり、豪ドル円とNZドル円を現在レートの93.92円と87.14円で少量買い。あとはエクスパンション待ちか。ストップは買値から1円下。

前週から買い場を探していたのですが、米雇用統計という大型イベントを通過したということもあり、買うことにしました。

ただ、前週でもふれたとおり、値幅が出るのか今一つ自信がなかった(後述)ので、ポジションサイズは普段の半分に留めました。



その後はといいますと、懸念が的中しました。

それは、ボリンジャーバンドに表れていました。

バンドの上下の幅がほぼ横ばいとなっており、相場が大きく動かないかもしれないという懸念がありました。

また、その後は相場上昇が小幅であったこともあり、ストップ水準を引き上げたものの買値と同値がやっとでした。

結局、豪ドル円は10日に、NZドル円は11日にそれぞれ下押す局面でストップが成立。

プラスにはなりませんでしたが、足は出なかっただけ良しとしたいと思います

※Trading Viewより



今回のトレードを振り返り、個人的には「前回のドル円損切りの影響を引きづっている」かもしれないと感じました。

たとえば、以下の点でしょうか。

・普段はロット数減らさないことが多い中、今回は減らしてしまった

・普段はストップを微益が出る水準にしたが、今回は相場つきもあり同値に置いてしまった

私自身の動きが普段以上に鈍いようです。

大きくプラスを出そうとせず、鈍いなら鈍いなりに動こうと思います。

野球に例えるならば一発逆転ホームランよりも、ヒットやバントを積み重ねる感じでしょうか。



なし


本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※本記事は2024年6月13日に「いまから投資」に掲載された記事を、許可を得て転載しています。


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