【11/24】1週間の振り返り
【11/24】1週間の振り返り
安田 佐和子
この記事の著者
ジーフィット為替アンバサダー/ストリート・インサイツ代表取締役

世界各国の中銀政策およびマクロ経済担当の為替ライターの経験を経て、2005年からニューヨークに拠点を移し、金融・経済の最前線、ウォール街で取材活動に従事する傍ら、自身のブログ「My Big Apple NY」で商業活動、都市開発、カルチャーなど現地ならではの情報も配信。2015年に帰国、三井物産戦略研究所にて北米経済担当の研究員、双日総合研究所で米国政治経済や経済安全保障などの研究員を経て、現職。NHK「日曜討論」、テレビ東京「モーニング・サテライトなどのTV番組に出演し、日経CNBCやラジオNIKKEIではコメンテーターを務める。その他、メディアでコラムも執筆中。

アナリストレポート

 Executive Summary

  • ドルが買い戻される展開。米10月消費者物価指数(CPI)が予想以上にインフレの鈍化を示した流れから、米10年債利回りが4%台から一時3.5%台へ低下するに合わせ、ドル円は11月15日に137.66円まで下落。
  • ただし、ウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事やボストン連銀総裁のタカ派的な発言を受け、FRBが政策金利であるFF金利誘導目標を高水準で維持する見通しとなり、ドル買い戻しを誘いドル円は11月21日に142.25円まで上昇
  • その後、ワールドカップの日本対ドイツの試合で日本が勝利するタイミングで、再びドル円が140円を割り込み、ドル安・円高の展開に。ご祝儀的な円買いとの見方もあるが、FOMC議事要旨での利上げ幅縮小示唆などによる米10年債利回り低下が響く。
  • 来週の12月1日発表の米10月PCE価格指数(インフレ動向)12月2日発表の米11月雇用統計を控え、ドル円は140.50~143.50円のレンジでの推移が予想される。米国の経済指標で景気と物価の両面で鈍化が確認されるため、以前のようなドル高進行を見込みづらい。
  • 米国が公表した為替報告書で、日本のドル買い・円売り介入を批判せず、一定の理解を寄せた。ドル円が今後、一段高となる局面では介入が予想され、ドル円の上値を重くさせよう。

今週の為替相場の振り返り=140円を挟んで推移

【今週のドル円レンジ:137.66~142.25円】

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