<テクニカル分析判断>
●短・中期:地合いの好転が更に大幅進展。『中期トレンドは上昇に転換』を再確認


■6/9週:「寄付144.87:142.79~145.47:終値144.09、前週比▲0.75円の円高)」
■6/16週:「寄付144.03:143.64~146.22:終値146.10、前週比+2.01円の円高)」
□本年初となる「2円超の大陽線」を形成し、以下の通り地合いは大幅に好転
◎前週小幅な陰線を挟むも、4週前に21週▲4.32%ラインで反発に転じてから下値切上りは継続
◎終値ベースで21週▲2.16%ラインを大幅に上回り、下降中の21週MA突破も視野に入った
◎1/10(158.88)からの「中期下落トレンドライン(TL)」を終値で3週連続上抜け
⇒「根強い戻り売り圧力を上昇圧力が大きく凌駕した」ことを示唆
⇒ここひと月ほど慎重にならざるを得なかった『中期トレンドは下落から上昇に転換』の確認
◎RSI/ストキャスティクスについても上昇モメンタムの維持と上昇余地の残存が見て取れる
◇また、2枚目のチャートからは中期底打ちとなった図中(B)(D)と同様に「21週MA±7.41%(緑の太線)」を基準とした「下落の過熱状態」を4/21週に既に経験<上図(F)>していたこと
◇更に、1つの中期下落サイクルは“(A)⇒(B):14週/▲24.72円”、“(C)⇒(D):12週/▲22.35円”となっており、今次“(E)⇒(F):16週/▲18.99円”は値幅こそ未充足感はあるものの、時間的な観点では“収束していた”と考えられる
◇一方、2週前までに挙げていた懸念要因は先週の力強い上昇によってほとんどが雲散霧消
⇒「正確を期すなら、今後2週程度の推移/展開を確認」を経て「明確な中期上昇トレンド入り」が確定
●なお、週間変動幅は2週前2.67円・先週2.58円と安定した状態を維持

◇上図:以下の諸点から短期時間軸ではより明確な「地合いの強化」が窺える
◎前週末から先週1週間を通して「下値/上値の切上り」が続き、典型的な上昇サイクルの展開が示現
◎2週間前には「要確認がベター」とした<本年2月以降強力な上値抵抗線となってきた「52日MA」や「1/10の高値(158.88)からの下降トレンドライン(TL)」の上抜け>更には<1/10⇒5/12高値を結んだ下降TLも先週末に明確に上抜け>が終値で示現
◇また、RSIやストキャスティクスにも上昇モメンタムの維持と上昇余地の残存が窺える
◇一方、2週前までに挙げていた懸念要因は先週の力強い上昇によってほとんどが雲散霧消
⇒「正確を期すなら、今後2週程度の推移/展開を確認」を経て「明確な中期上昇トレンド入り」が確定したと思われる
以上より<今週のテクニカル分析の結論>は以下の通り
□既述の通り、短中期時間軸でキーポイントとしていた水準をことごとく終値で上回ったことから『テクニカルな地合いは大幅に改善』が顕現化
□このため、「139.89で中期下落トレンドは終息」並びに『中期トレンドは下落から上昇に転換』は確実なものとなった
◇一方、2週前までに挙げていた懸念要因は先週の力強い上昇によってほとんどが雲散霧消
⇒「正確を期すなら、今後2週程度の推移/展開を確認」を経て「明確な中期上昇トレンド入り」が確定したと考えられる
<⇔>
◆ただし、中短期時間軸でのテクニカルな地合いが大きく好転した一方で、長期/超長期時間軸の強調地合いには徐々に翳りの兆候が色濃くなりつつある(➋➌で後述)
⇒中期上昇トレンド入りの判断は揺るぎないものの、当面、少なくとも長期/超長期のトレンド判断は「中立」スタンスを基本として分析に臨む
□かなり時間をかけての中期上昇トレンド入り判断となったが、引き続き「過度に予断を持つことなく」変化の兆しを見落とさぬ姿勢を維持した上で、終値が以下の水準を「突破or維持」できるかどうかに注目している
① 149.34円=21週MA+1.23%
② 148.41円=21週MA+1.23%
③ 147.63円=21週MA+0.69%
④ 146.61円=<21週MA> ☆
⑤ 144.81円=21週MA▲1.23% ☆
⑥ 143.46円=21週MA▲2.16%
⑦ 143.01円=21週MA▲2.46%
>>>上記④(上方)と⑤(下方)が「抜けると加速する」と思われる水準
~以下では『短期・中期・長期の方向性』についての分析ポイント及び各時間軸での想定レンジをご案内します。(今号の分析は2025/6/20のNY市場終値をベースに実施) ~
<以下の用語補足:「MA」=移動平均線、「RSI」=(上下への過熱を示す)相対力指数>
➊日足チャート:「21MA±4.32%のバンド、52MA & 200MA」、RSI等
短期(1週間~1か月)の方向性:地合い好転は大きく進展、上値模索へ

〇上図は直上掲載分の期間を倍に拡大。コメントについては既掲のものをご参照下さい
◎<本年2月以降強力な上値抵抗線となってきた「52日MA」や「1/10の高値(158.88)からの下降トレンドライン(TL)」の上抜け>更には<1/10⇒5/12高値を結んだ下降TLも先週末に明確に上抜け>が終値で示現
◇また、RSIやストキャスティクスにも上昇モメンタムの維持と上昇余地の残存が窺える
◇一方、2週前までに挙げていた懸念要因は先週の力強い上昇によってほとんどが雲散霧消
>>> 想定レンジ=今週:144.75~149.10、今後1ヶ月:143.55~151.50=
➋週足チャート:「21MA±4.32%/±7.41%/±9.87%のバンド & 52MA」、RSI等
中期(1か月~半年程度)の方向性:中期上昇トレンド入り確定。上値模索が顕現化

◇上図は冒頭掲載分の期間を5年に拡大。コメントについては既掲のものもご参照下さい
□短期時間軸でキーポイントとしていた水準をことごとく終値で上回ったことから『テクニカルな地合いは大幅に改善』が顕現化
□このため、「139.89で中期下落トレンドは終息」並びに『中期トレンドは下落から上昇に転換』は確実なものとなった
<⇔>
◆ただし、直近1年は「下落期間>上昇期間」もあり、上昇モメンタムの疲弊(≒161.94でのピークアウト)も窺え、長期/超長期時間軸の強調地合いには徐々に翳りの兆候が色濃くなりつつある
⇒中期上昇トレンド入りの判断は揺るぎないものの、より長い時間軸(長期/超長期)のトレンド判断は「中立」スタンスを基本として分析に臨みたい
>>>今後6か月間の想定レンジ = 139.35~153.00⇒140.70~154.80=
➌月足チャート:「20MA±18.0%のバンド」「60MA±30.0%のバンド」、RSIを付記
長期(半年超~1年程度)の方向性:中短期の地合い好転も超長期上昇トレンドへの暗雲晴れず

■5月は5か月ぶり(=今年初)の陽線となったが、上ヒゲが長い足型で「上昇力の疲弊と戻り売り圧力の根強さ」を示唆した上、典型的下落サイクルの特徴である上値の切り下がりも5か月連続に延長
□上図の新たなトピックスは以下
➊2021/3月以降上昇していた20か月MAが2025/4月からごく僅かに低下に転じた
➋同様に2021/4月以降に上昇している60か月(5年)MAは依然上昇を継続
◎2022/3月には「➊➋のゴールデンクロス」で上昇が加速。これと真逆(デッドクロス⇒下落が加速)の現象が近い将来に顕現化する可能性は低いものの、(今後の推移にもよるが)➊は超長期上昇トレンドにも転機が訪れていることを示唆。この点は、今後も注視してゆく必要あり
■今回は「5カ月連続陰線」を免れたものの、数年単位の「超長期上昇トレンド判断」にも大幅な修正が入る可能性は依然として存続
>>> 今後1年間の想定レンジ = 136.65~156.75 ⇒138.45~157.50 =
<ファンダメンタルズ分析判断>
□先週の日米金融市場の変化(下表右端):不確実性上昇にマチマチ
◆米国:景況・関税に中東も加わり不確実性への懸念高まる
◆日本:前週の反動から株価は反発も週末にかけリスクオフ優勢
◆USD円:中東の緊張から有事のUSD買い優勢、USD指数・USD円上昇

大変申し訳ございません。
今週は筆者都合によりテクニカル分析のみとし、ファンダメンタルズ分析のコメントは割愛させて頂きます。
お知らせ:米国を中心とする「世界のインフレ・景気・金融政策」の現状分析、並びに短期を中心としたUSD円相場見通しについては、トレーダム(※)為替アンバサダーでもある安田佐和子氏のレポート(Weekly Report等)に詳細かつ非常に解りやすく解説されています。TRADOMユーザーの方々はサイト内で是非ご参照下さい。
<(※):ジーフィット株式会社は2024/10/1より「トレーダム株式会社/TRADOM Inc.」に社名を変更しました>
2025/6/23
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