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2023年に創業100年を迎えられた行田電線株式会社。
電力ケーブルやワイヤーハーネス等を取り扱うメーカーとしての技術力・開発力に加えて、商社としての機能も組み合わさり、グローバルな事業展開をされています。常に先を見据えて新しいものを取り入れ、進化している行田電線のビジョンは“超メーカー・グローバル革新企業”。メーカーの枠を超えて、次の100年に向けての挑戦を続けています。
今回は行田史朗社長、小畑管理本部長、西山経理グループリーダーに、「トレーダム為替ソリューション」を導入された感想や、多通貨建て取引等についてお話を伺いました。
ー 事業内容について教えて頂けますか。
当社には3つのカンパニーがあります。1つ目は社名の通り電線ケーブル、2つ目は電線ケーブルを使ったハーネスという加工品で、家電製品や車の内部に血管のように配線されているものであったり、家庭にもある電源コードなどを扱っています。
そして3つ目は商社部門で、自社製品に拘らず、OEM(自社ではないブランドの商品を製造すること)生産品も販売しています。この商社部門が誕生したのは、元々グループ会社であったトキワ電気という専門商社と事業統合したことが背景にあります。
ー 取引は主に外貨で行われているのですか。
中国に4工場、タイやカンボジアにも工場があるのですが、一番売上の多いハーネスの取引では、主に中国の工場向けに原材料を日本から輸出し、工場で加工した製品を輸入するというプロセスをとっています。こちらの場合は中国人民元建ての取引になります。
一方で、商社部門で取り扱っている商品は米ドル建てのものが多いですね。
会社としては人民元建てと米ドル建ての外貨取引、円建て取引をそれぞれ管理していることになります。
ー 取引上、為替リスクはどのタイミングで発生しますか?
海外工場との輸出入では同通貨建ての往復にはなるのですが、原材料の輸出額よりも、加工後に輸入する時の製品代がより高額になるため、輸入額が圧倒的に多くなり、その差額は為替リスクとしてヘッジする必要があります。
また、仕入れは外貨建てでも、国内では円建てで販売することになるので、価格転嫁することを基本としているのですが、全ての取引において即座に価格を反映できるわけではありません。そのため、時には価格転嫁できなかった場合の為替リスクも考えなければなりません。
ー 為替リスクヘッジを行う際、為替予約実施の判断はどなたがされていたのですか。
以前は、管理部門の本部長がある程度の裁量権をもって為替予約を行っていたこともありました。
ー 小畑本部長が一部為替予約のご判断をされていたということですね。難しさはありましたか。
私(小畑本部長)が為替予約を判断していた頃は、精神的な苦痛がありましたね。結果としては何もしないよりは良かったのですが、自分の感覚で判断するしかなかったので、あくまでも偶然勝っただけという感じで・・。
このままでは良くないということになり、数年前から、取引時から決済時までの変動リスクをヘッジすることを基本に、2カ月先までは機械的に輸出入の差額分のみ予約し、商品の価格にできるだけ反映するというルールを定めました。
加えて、どうしても円高が急激に進みすぎた時などには、部門責任者と管理部門責任者で6カ月先まで、且つ50%の金額までを上限に予約の可否を協議するということをしていますが、現在はこの運用の一部をトレーダムのアドバイスに従って行っています。
為替では益を出したいという訳ではなく、損も益も出ないようにリスクヘッジすることを軸にしているので、円・元・ドルの必要量を見分けながら予約を行っています。
ー トレーダムをご活用頂き、有難うございます。人民元での取引もあることから、米ドル・人民元と複数の通貨ペアでご利用下さっているかと思いますが、トレーダム導入前には人民元建て取引ならではの難しさはあったのでしょうか。
どの通貨でも為替というのは先読みが難しいものですが、米ドルに比べて人民元は情報量が少なく、傾向が読みにくいという点で分かりにくさがありました。人民元が2005年に通貨バスケット制を導入し、管理変動相場制へと移行してからは、米ドルの動きを見て参考にすることが多かったですね。
ー トレーダムの導入を決めていただけたポイントは何でしたでしょうか。
AIを使って為替の動向を予測するということで、思惑が絡まず、様々な情況から為替を予測していくというのがユニーク且つ現代的で面白いと思いました。社員の誰かが判断するという恣意的なことをしてしまうと、為替で失敗した時にその人のせいになってしまう。私(行田社長)はそういうことは決して起こってはいけないことだと思っています。
「トレーダムのアドバイスを元に判断しました」という拠り所があることで、精神的な負担が減らせるのだと思います。ダメだったらトレーダムのせいだと、・・というのは冗談ですが。
ー トレーダムを導入された後、社内での変化はありましたか。
今までは予約を取るべき日が来たらただただ銀行に連絡するというのがルーティンだったのですが、(前述の通り)一部の金額に関してはトレーダムのアドバイスを確認しながら予約を入れるか判断するようになりましたので、トレーダム導入後は、為替に対する社員の意識は高くなったと思います。
実際にシュミレーションで効果が出ていることも分かってきたので、為替をより身近に意識するようになってきていると思います。
今はまだ一部の金額のみをトレーダムのアドバイスに従った運用としているのですが、今後益々効果が確認できれば、その割合を増やしたいと思っています。
ー 嬉しいお言葉を有難うございます。弊社のオンボーティングやフォローアップ体制を含め、ご感想がございましたら教えて下さい。
導入後も定期的に面談の機会があり、分からないことも聞きやすい点が有難いです。
トレーダムアカデミー(弊社が運営する為替に関する情報やコラムを提供するサイト)も、「為替の仕組み」等の勉強になるコンテンツが掲載されていて良いですよね。人民元に関する情報も、これからもっと増やしてもらえたら嬉しいですね。
ー 有難うございます!トレーダムアカデミーもご活用下さっていることを知り、とても嬉しく思います。
最後に、弊社及びトレーダムに今後期待することがあれば教えてください。
トレーダムの予測がより確実に当たるように、情報を沢山集めて、できるだけリスクを減らせるよう、精度を高めてもらうのが一番有難いです!
社員の方々の意識も高くなり、実際に効果も感じて頂けているとのお話を伺い、非常に嬉しく思います。
100年続く歴史のある会社でありながらも、新しいものを積極的に取り入れていかれるチャレンジ精神あふれる社風や、行田社長の「為替の失敗が誰かのせいになってはならないという」お言葉からも、行田電線の魅力を感じることができるインタビューでした。貴重なお話をありがとうございました!
今後も行田電線株式会社の200周年に向けて、力強くサポートできるトレーダムでありたいと改めて思いました。
現在、行田電線株式会社のホームページには100周年記念誌が掲載されています。
海外進出の記録やエピソード、ヒット商品の開発秘話など、興味深い内容が盛りだくさんです。是非併せてご覧ください。
行田電線株式会社HP: https://www.yukita.co.jp/
※記載内容はインタビュー当時のものです。
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