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    7月は26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、27日に欧州中央銀行(ECB)理事会、28日に日銀政策決定会合、そして8月3日にはイングランド銀行(BOE)がそれぞれ政策金利を発表しました。

    一方で、8月は南半球の豪準備銀行(RBA)やNZ準備銀行(RBNZ)以外は主だった中銀は政策金利の発表を行いません。

    そして、9月に入るとECBが14日、FOMCが20日、BOEが21日、日銀が22日にそれぞれ政策金利を発表することで、9月中旬は金融・為替市場はまた盛り上がることでしょう。

    政策金利発表時間…定まっていない国は珍しい

    多くの中銀は政策金利の発表を、何時に行うと決められています。

    しかし、日銀だけはお昼頃に発表というグレーな決め方で、このようなことは他のG7各国では見受けられず

    他には南アフリカ準備銀行(SARB)やブラジル中銀くらいではないでしょうか?
    このことについては金融関係者からは非常に評判が悪く、何とかしてほしいものです。

    誤解されているBOEのMPCの日程

    一方で、BOEは政策金利発表と同時に、議事要旨までずらっとまとめて出てきます。
    これは非常に分かりやすく、誰が何に投票したかという基本的なことから、詳細まで公表されます。

    市場ではBOEが前日(7月でいえば20日)から、発表当日(7月は21日)まで金融政策委員会(MPC)が行われていると思っている方も多く、「なんでこんなに早く出るのか?」との声もありました。

    しかし、BOEのMPCは7月でいえば20-21日に行われているわけではないのです。

    BOEのMPC初日は、通常発表の一週間前の木曜日に開催されます。7月では14日です。2回目はメンバーはどのような金融政策措置を講じるべきかを議論するために、翌月曜7月ならば18日に開かれます。

    そして最終となる3回目は上述の20日に開かれます。結果が発表される21日には結果と議事要旨が公表されます。

    議事要旨には議事を記録した日が記載され、それにはちゃんと20日という、発表前日の日付が刻印されています。

    要するに結果が発表される日はMPCは行われていないのです。

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    また、結果発表はマルチベンダー市場貢献システムを通じて、ブルームバーグ、ロイターなどに

    即公表される仕組みを築いています。

    (なお、政策金利の変更・据え置き等の投票数が同数だった場合は議長が決定権を持っています。)

    このように、かなり前から議題を決めて、それに対して的確に動いていることで

    その時に欲しい情報がオンタイムで流れます。

    そして、そのあとすぐにBOE議長の会見まで行われます。

    BOEの政策金利動向は一日を置いた後での発表と言うこともあり、BOE総裁がどのような発言をするかに

    迷いが感じられないとも言え、市場は素直に動きやすいのではないかと思います。

    このことを考えないでトレードをやってはいけないのではないかと思われます。

    本記事は2023年8月14日に「いまから投資」に掲載された記事を、許可を得て転載しています。

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