Weekly Report (7/17): ピークアウト確認からの「中短期的な下落トレンド」が本格展開へ
Weekly Report (7/17): ピークアウト確認からの「中短期的な下落トレンド」が本格展開へ
吉岡 豪麿
この記事の著者
ジーフィット 取締役CAO

国内大手金融機関の外国為替取引部門で外国為替、外国証券等のディーラーとして20年、海外金融機関でアセットマネージャーとして15年以上の経験を有する為替のエキスパート。貿易企業の経営者を経て、企業年金基金の資産運用を担当。2021年1月よりCAOとして投資助言部門を担当。

アナリストレポート

来週は筆者都合により休載予定。今週は以降2週分の見通しをご報告します

テクニカル分析判断

サマリー:

短期:高値圏でのピークアウトは『本格的な下落トレンド』の開始を示唆したもの

中期:短期に続き中期でもピークアウト確認。『中期的下落トレンドも本格化』へ

先週は「寄付142.14:137.23~143.00:終値138.81(前週比▲3.27円の円高)

推移を辿り、週足は2週連続での長大陰線の形成となった。根強い上昇圧力により

この2か月ほど移動平均線からの上方乖離が拡大していたが、『少なくとも短期的

にはピークアウト』・『中期的にも上昇局面は終息に接近』との予測が顕現化する

格構で、52・21MAに向けて急速に下落(回帰)する展開が本格化した。

これを受けて、前週2.84円まで徐々に拡大していた『週間レンジは先週5.77円と

爆発的に増幅』し、市場変動率も急速に上昇する格構となっている。

先週本稿でも指摘した通り、「少なくとも短期的ピークアウトを迎えた今、これが

『一時的なものかどうか』(下値のメド)が試される局面」は、先週の推移を経て

今後『中期的な下落トレンドが本格化』する可能性の高まりを示唆したと言えよう。

以下では『短期・中期・長期の方向性』について各時間軸チャートによるテクニカルな

視点を中心にご案内。(今号の分析は2023/07/14のNY市場終値をベースに実施)

<以下の用語補足:「MA」=移動平均線、「RSI」=(上下への過熱を示す)相対力指数>

➊日足チャート:「21MA±4.32%のバンド」、「52MA & 200MA」、RSIを付記

短期(1週間~1か月程度)の方向性時間調整を交えつつ、下落トレンドは本格化へ

>>チャートは直近半年間(前週までの半分)の推移を示したもの。前週までと同様に

黒い〇は天井形成、エンジの〇は底打ちの時点(共に短期的サイン含む)を表す

◆天井形成の場合:①RSIが「70以上」か、その水準に接近している 

②その時点のレートが[21MA+4.32%]以上にあるか、その水準に接近している

◇底打ちの場合:①RSIが「30以下」か、その水準に接近している 

②その時点のレートが[21MA-4.32%]以上にあるか、その水準に接近している

この1年間は、ほぼ上記2点の条件において「ピークアウト/ボトムアウト」を形成

●本年1/16の『ボトム(127.23)』と同6/30の『ピーク(145.06)』による上昇局面

(エンジの大きな矢印)における反落の目標値はグレーの水平線(以下:降順)で表記

>>『76.4%:140.85』は7/11に到達(「4本の太い水平線」のうち一番上の線)

>>『61.8%:138.25』は翌7/12にアッサリ到達(「同上」の上から2番目の線)

>>『50.0%:136.14』は未達(「同上」の上から3番目の線)、下は表記水準に誤り

>>『38.2%:134.04』は未達(「同上」の一番下の線より1.15円程度高い水準)

下落トレンドはまだ始まったばかり。134.04円は今月中にも到達の可能性あり

なお、一時75.9と「上昇の過熱度合い」が明らかに警戒レベルに達していた

RSIは先週末36.6と急低下。7/14には瞬間的に30割れの場面も観測しており、

今後速度調整的な反発や保合いの局面が訪れる可能性はある

しかし、ピークアウトは明確に確認されている上、『下落トレンドは局面として

まだ始まったばかり』。200MAや既述の目標値を終値で下回れば下落は加速しよう

>>>想定レンジ=~7/28:132.90~140.55 、今後1ヶ月:130.60~140.55 =

➋週足チャート:「21MA±4.32%/±7.41%/±9.87%のバンド」&「52MA」、RSIを付記

中期(1か月超~半年程度)の方向性ピークアウト確認からの『下落トレンド本格化』へ

>>チャートは前週までのものに上記❶を追加したもの(調整メドは矢印と同色)

黒い〇は天井形成(速度調整的サイン含む)、エンジの〇は底打ちの時点を表示

●本年1/16の『ボトム(127.23)』と同6/30の『ピーク(145.06)』による上昇局面

(エンジの大きな矢印)における反落の目標値はエンジの水平線(以下:降順)で表記

>>『76.4%:140.85』は先週到達(「4本のエンジ水平線」のうち一番上の線)

>>『61.8%:138.25』も先週到達も終値では未達(「同上」の上から2番目の線)

>>『50.0%:136.14』は未達(「同上」の上から3番目の線)、下は表記水準に誤り

>>『38.2%:134.04』は未達(「同上」の一番下の線より約1.15円高い水準)

下落トレンドはまだ始まったばかり。134.04円は今月中にも到達の可能性あり

なお、3週前には70へ急接近していたRSIは先週末52.6へと低下し中立領域へ

更なる低下余地は依然として残存」していると考えられる

なお、ピークアウトは明確に確認されている上、『下落トレンドは局面として

まだ始まったばかり』。21MAや既述の目標値を終値で下回れば下落は加速しよう

>>> 今後6か月間の想定レンジ 128.70~146.70 ⇒ 128.70~145.65 =

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