為替予測への挑戦

トレーダムデータサイエンスチームは、長年見過ごされてきた通貨予測の本質に挑戦しています。従来の市場では『通貨ペアの価格』という表面的な数値に頼り、見誤った解釈が行われてきました。
例えば、米国経済が好調で米ドルへの投資が増えた場合、一般的にはドル高と見なされます。同様に、日本経済が好調なら円高が予想されます。しかし、通貨ペアの価格はそれらの相対的な力関係で決まるため、ドル高の勢いが円高を上回ると、米ドル円は上昇し「ドル高・円安」と見なされるのです。
長らく通貨ペアの価格は予測の対象とされてきましたが、そこには本質的な誤解が潜んでいると考えます。通貨ペアの価格ではなく、各国通貨の強弱そのものをAIで解析し未来の本質を浮かび上がらせます。
市場の見方を根本から変える。それが、トレーダムの挑戦です。

学問の神様に怒られない程度にやんちゃする—

アカデミアにおいて未だ応用事例が乏しい問題に対し、サイエンスを尊重しつつも固定観念にとらわれないアプローチで挑むアイディアこそが、トレーダムの技術の本質です。
世界に貢献しうる技術は、基礎技術の発展は当然として、「新たな視点に基づく技術の応用」もまた重要と考えています。例えば、水を弾く昆虫の羽の仕組みを外壁に応用する、などの進化をもたらしている「バイオミミクリー」もその一例です。
当社のデータサイエンスチーム(DS)は、世の中にある膨大な知識へのキャッチアップを継続しながら、「何か良い応用があるのではないか?」という観点からの解釈を試み、世に貢献しうる新しい価値を創造することに取り組んでいます。

チームとしての多様性を重視

優れた技術の応用のためには「大規模なチーム」編成は不要で、「優秀でユニークなバックグラウンド(=多様性)を持つ少数精鋭のチーム」こそが必要であると考えています。チームには国籍・宗教・性別・年齢に偏りはなく、公用語は英語です。また、統計、物理、金融工学、言語処理、画像処理、など広範な分野にバックグラウンドを持つ人材が集まり、世界に貢献しうる「技術シナジーの創生」にチャレンジしています。

AIも多様性を重視

金融マーケットの予測は、予測が最も難しい対象の一つであると考えています。このような難しい課題に取り組むためには、チームが多様性を重視するのと同様に、開発するAIも多様性を重視する必要があります。ベースとする技術、利用する情報、学習するデータ期間、などを変化させ、組み合わせることで、多くの多様性も持ったAIを日々作り続けています。「集合知」という概念は特に目新しいものではなく、以前からあるアイディアですがとても良く、重要なアイディアであるとトレーダムも考えています。何か新しいものばかりに目を向けるのではなく、古来より続く優れたアイディアをしっかり継承する、ことも重視しています。